インドカレーにある宗教観

インドの宗教

インドには様々な宗教があります。
何と言っても中国に次ぎ世界で2番目に人口が多く13.6億人《1》!ですから、宗教も様々。

まずは人口の79.8%がヒンズー教、イスラム教が14.2%、キリスト教が2.3%、シーク教が 1.7%、仏教が 0.7%、ジャイナ教が 0.4%と続きます《2》。

人口の約8割がヒンズー教ということは約10億人がヒンズー教徒。
イスラム教徒は約2億人弱という割合になります。

 

宗教によって使えない食材

ガネーシャダイニングのスタッフもヒンズー教が8割、イスラム教が2割弱という構成比で、まさに厨房はインドの縮図化しています(笑)

そこで、インドカレー屋のあるある話で、コックの宗教によって使える食材が決まってしまうという、日本人には(・・? なことが多々あります。

宗教別NG食材
ヒンズー教 牛肉× 豚肉もあまり好まれません▲
イスラム教 豚肉×
キリスト教 特になし

すべての宗教でOKな食材は鶏肉です。
鶏肉も、ハラルの認証がないとイスラム教のコックは調理しませんが(・_・;)

《3》ハラール認証とは、対象となる商品・サービスがイスラム法に則って生産・提供されたものであることをハラール認証機関が監査し、一定の基準を満たしていると認めること)

よって、インド人コックが作るということは、
牛肉でもない、豚肉でもない鶏肉を使ったカレー、もしくは最近になって健康肉として取り上げられている羊肉を使ったカレーしか作れないということになります。

そうです。だからインド料理屋にはチキンカレーが多いのです!裏を返せば、食材のバリエーションが豊富ではない(*_*;

 

多様性のカレーを食べてみましょう

その分、それぞれの得意分野もあります。

ビリヤニというインド米を使った炊き込みご飯はイスラム教徒たちが好んでよく食べる食事です。骨付きのマトンや鶏肉を使って炊き上げる、豪快な炊き込みご飯です。ちなみにインドでビリヤニと言えば、「ハイデラバードビリヤーニ」。南インドに位置し、歴史的にもイスラム教文化の影響が色濃く残るハイデラバードという地域の名物料理です。

一方、ヒンズー教徒はベジタリアン(菜食主義)が多いのも特徴で、代表的なカレーは豆(ダール)カレーです。

そのほかにも、日本でも最近は代替肉として大豆ミートがスーパーでも売られるようになりましたが、インドでは大豆ミートは以前からベジタリアン向けの食材として食べられています。

宗教はもちろん、地域によっても食文化が異なってくるのが、インド料理の深いところです。まだまだ紹介されていないお料理がたくさんありそうです。

出典:《1》総務省統計局「世界の統計」2021
   《2》2011 年国勢調査
   《3》農林水産省

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