スパイスの原産は必ずしもインドとは限らず、世界各国に様々なスパイスの原種があります。とは言え、カレーと言えば、すぐに“インド”と答えてしまうほど、インドの人たちはスパイスを日常的に食し、体調が悪ければ、薬としてスパイスを活用しています。それほど、インドとスパイスは切り離せない食文化を作り上げてきました。
20代の頃からインドをライフワークとして、様々な角度からインドを見てきましたが、食を通して、その国、その国の人々を理解することほど、楽しい交流はないと感じています。昨今の気候変動に、未来を憂う気持ちがないわけではありませんが、人間も自然界の一部であると受入れ、自然界にある物を必要な分だけいただき、心身ともに健やかに、楽しく生を全うしたいと思います。そして、この延長線上にはスパイスがあり、インドがあり、食があります。これからも、スパイスと遊ぶように、スパイスの可能性を広げていきたいと考えています。(ガネーシャダイニング オーナー 池田)